座繰り体験コーナー
繭糸の構造と成分

一対の絹糸腺から吐かれた繭糸は、2本のフィブロインとこれを覆うセリシンでできています。
1本の繭糸をアルカリなどで溶かす(精錬する)と2本の絹糸に分かれます。
1本の絹糸は100本内外の細い糸(フィブリル)からできておりフィブリルは、さらに細かい繊維(ミクロフィブリル)がたくさん集束し、ところどころに細かい隙間を残した微細構造になっています。
繭から糸をつくる:生糸

生糸は天然繊維唯一の長繊維で、細く、光沢があり、肌に優しい繊維です。和服やブラウス、下着などに用いられます。
繭から糸をつくる:紬糸

真綿を引き伸ばしながら手で撚りをかけた糸を紬糸といいます。
これをたて糸、よこ糸に用い平織りで絣、縞などの紬織物が作られています。
紬は保湿性と吸収性が高く丈夫な素材です。
いろいろな繊維

天然繊維には、絹、羊毛、綿、麻、などが被服用繊維として使われています。
特に絹は光沢があり、風合いのよい、あこがれの天然繊維です。
その絹を目指して作られた合成繊維のナイロン、ポリエステル、アクリルは、三大合繊とよばれています。
しかし、吸・放湿性や人の皮膚に対する優しさなどの点で絹は依然として繊維の女王の位置を維持しています。